JAWS DAYS 2016のパネルディスカッション「ユーザ企業はベンダーに何をもとめてる?」に参加したのでメモまとめ
はじめに
今年参加二つ目の勉強会として、JAWS DAYS 2016(HPはこちら)に参加してきた!ちなみに参加は今年が初めて。
本投稿は、自分がいくつか参加したセッションの中の一つ。やっぱり現場で色々苦労された生の声が聞けるのはとてもありがたいし、実際聞いてかなり耳が痛いご意見もたくさんあったので、 是非読んで頂きたく投稿。
登壇された方々
敬称は省略させていただきます。また、順番には特に意味はありません。
- モデレータ:玉川 憲(株式会社ソラコム)
- 秋永 和計(株式会社NTTドコモ)
- 月島 学(株式会社ガリバーインターナショナル)
- 菊池 武史(株式会社インテージテクノスフィア)
- 中垣 勝嗣(ANAシステムズ株式会社)
ディスカッション内容
まずモデレータの玉川さんより、「ユーザ企業」「ベンダー」の定義が説明された。
ユーザ企業: AWS
を利用したい企業
ベンダー : システムインテグレーター
次に、各登壇の方々の口を滑らせるようにビール
を注入ww
「ご登壇の方々はあくまで酔っているので、色々口を滑らせるかもしれませんがご了承ください。」とのこと(爆)
こっからが本題。なるべく生の声そのままを記載してみたので、基本的に箇条書き。個人的にここがポイントだな、と思うところは太字にしてみた。(ちと多過ぎかも)
※正確に発言をメモできたわけではないため、登壇者の方々の意図と違うことを書いている可能性があります。
ここが変だよ!日本のベンダー(パネラー体験談)
- 保守になると、ユーザ企業側でやることが多くいろいろ困る
- ベンダーは基本的に作ったら終わりな印象
- 保守を見据えた提案をしてほしい、ということが良く思うところ
- 回してなんぼだから、作るだけではあまり意味がない
- 大半のシステムは、作る期間より回す期間の方が圧倒的に長い
- プロの人に任すんだから、プロだからわかってるよね!って思う。
- 我々(ユーザ企業)も無駄なコストを払いたくない
- お客さんにも(責任を)擦りつけたくない
- 提案してくるときに運用・保守も考慮する、サーバーを積むだけじゃなく、クラウドの特性も考慮してほしい
AWS
だからできる機能ってあるのに、そういう提案があまりない- ↑そこって突っ込むと自前で実装するケースが多い(
EC2一神教
) - だから
AWS
(の色んな機能)を組み合わせて提案してほしい - ここって
RDS
で行けるよね、ってところも提案になかったり - 可用性もなかったりして、しわ寄せは
EC2
になる- 乗せればいいんでしょ(
フォークリフト化
) - しかし、使われていないから分かっていないんでしょ、って思う
- 提案している時に変なこと言っている人は分かる
- わからないならわからないでいいから嘘はつかないでほしい
- ユーザ企業よりベンダーの方が詳しいはずなのに、意外に違う(けっこう強く感じるそうだ)
- 乗せればいいんでしょ(
- ↑そこって突っ込むと自前で実装するケースが多い(
- 正式版になっていないのに、最新のツールにキャッチアップしてほしい
- いろんなサービスが出てきて、情報も出てきてて、何が正解か分かりづらい
- だから素直になってほしい
- お互い知っていることが共有されてきている
- その上で強みをもっと出してほしい
- (勉強という意味で)対等な関係でやっていきたい
- だからこそ臆することなく情報を出してきてほしい
- 使っているが知らないことも多いから、お互いに協力していいものを作っていきたい
- ある意味でできないこともはっきり言ってほしい
逆にユーザ企業はどうすべきか?(AWS
利用を前提としてSIerにお願いする時の注意点、改善点)
- ユーザは基本的に無茶をいう生き物(ある意味で宇宙が見えている人ww)
- どんな機械・システムでもぶっ壊れることはある
- ↑そういう認識は持たなければならない
- ユーザ側も提案を待つだけでなく、目指しているビジョンも共有しないといけない
- いろんなパターンをお互いに深めるべき、それができたら楽しく仕事ができる
- 失敗を許容することも大事かなと思っている(一緒に)
- 新しいサービスが使える使えないを、ベンダーに丸投げする時代ではないのかな
- そのために一緒に
try & catch
をしていかないといけないかなと
SIer
の営業が悪い- 必要以上に気をつかい過ぎる
- チャレンジングなことをしたいのに、責任の部分などを気にしている
- 基本的にアメリカは内省化するのが普通(つまり責任は自社でもつ)
- 極論、(学んでいない)営業は連れてくるな
- 苦情は内外問わずくるが、それはwelcome
質問タイム
Q. テクニカルな内容になると、お客さんによってできることが変わるのだが
- ビジョン実現のためにこの先何ができるか、は技術の人がいないと進めない
- 「わかりました、自社に持ち帰って詰めてきます」は非常に困る
Q. 請負契約について思うところは
- 合意が一番重要
- とにかく臆されたら困るので、そこが話せない人は困る
- 契約形態の壁がある
- 保守契約では新しいサービスが出るのに「契約外だから」と言われれると厳しい
Q. 社内においておかないと困るものはあるか?(線引きなど)
- 金融系の
INS回線
- やっぱり顧客情報とか
最後に一言ずつ
ユーザ企業側に
- (悪い意味で)結構ヤバいクラウドもいっぱいあるので気をつけて下さい
- 悩んでいるのなら、やってみればいい
- 結局使わないと分かんないでしょ
- (AWSのセキュリティツール)はいろんな企業が使っているので、それも使ってみてはどうでしょう
- 横のつながりが大事だから、知り合いの企業に聞いてみてもいい
- ベンダーに丸投げしてはいけない、我々も勉強する
ベンダー側に
- 臆することなく!一緒に成長していきたい
- 最初の計画だけでは厳しい
- 運用の側面が非常に強くなってきている(ランニングの重要性が上がってきている)
- 落ちる前提で組む そのために相談したい
- ユーザ側もガンガンできること多いから、(ベンダーは)何かに特化していかないと生きていけない
- 経験を積む場があるはずだから、(技術で)武装してほしい
- ユーザ側の情報が足りなければ、どんどん引き出しをあけてほしい
終わりに一言
他にも行きたかったセッションばかりで、とても充実した時間だった。もし来年も開催されるのであれば、参加したい。もしまだ参加したことない方も、是非参加をオススメしまーす!